#59: RATT 【RATT (EP)】('83)
『LAメタル・ムーヴメント』の隆盛をMOTLEY CRUEと共に牽引したのは間違いなくこのRATTでございました。
'83年発表自主制作1stオリジナルEP。
この頃の彼らのサウンドはなかなかゴリゴリの逞しいHMで、名曲①『SWEET CHEATER』を始め、その名の通りタフな②『YOU THINK YOU'RE TOUGH』や④『TELL THE WORLD』、翌年の1stフルレンス・アルバムでリメイクされるこれまた名曲の⑤『BACK FOR MORE』、AEROSMITHのカヴァーで知られる⑥『WALKIN' THE DOG』・・・と本当に楽曲が粒揃い。
ルックスやイメージだけで人気があった訳ではなく、やはりバンドの核となる音楽がそれ以上に魅力的なのでございます。
#57: MOTLEY CRUE 【SAINTS OF LOS ANGELES】('08)
'08年発表、目下のところオリジナル・アルバムとしては最新作にあたります。
前作より約8年ぶり、オリジナル・メンバーでのスタジオ・アルバムとしては'97年の【GENERATION SWINE】以来ですから実に約11年ぶりとなる本作品は、かなり彼ららしいヴァイヴに満ち溢れた快作でございました。
やはり痛快キャッチーなタイトル・チューン⑤『SAINTS OF LOS ANGELES』に全てが集約されております!
パンキッシュな②『FACE DOWN IN THE DIRT』や⑬『GOIN' OUT SWINGIN'』もグッド!
正直パッとしない曲もありますが、彼らとしましては久々の「及第点越え作品」と言って差し支えないでしょう。
#56: MOTLEY CRUE 【RED, WHITE & CRUE】('05)
トミー・リーが復活を果たし、オリジナル・メンバーに戻った彼らが'05年に放った大容量2枚組ベスト・アルバム。
とは言いましても初期のレア音源や、ジョン・コラビ(Vo)在籍時のEP【QUATERNARY】からの選曲があったりして必ずしも「ベスト」とは言い難いですが。
特徴的にはディスク1から基本的に発表順に並べられているので、彼らの激動の歴史を体現出来るようで面白い。
そしてディスク2のラスト4曲はストーンズのカヴァーを含む新曲で、特にリード・トラックとなった⑮【IF I DIE TOMORROW】は、後にニッキー・シックスが結成するSIXX: A.M.を匂わすエモーショナル・ハードで興味深い。
#55: MOTLEY CRUE 【NEW TATTOO】('00)
トミー・リー(Dr)が脱退、そして元OZZY OSBOURNE BANDのランディ・カスティロを迎えて'00年に発表された8thアルバム。
結局'90年代は「迷走」しまくった彼ら、'00年代という新しい時代の幕開けと共に、やっとこさ僕らが待ってた「モトリー・サウンド」が帰って来たのでございました。
⑩『PORNO STAR』は「コレだよコレ!」と思わず膝を打つ痛快ハードR&Rチューン。
オープニングの①『HELL ON HIGH HEELS』もなかなか。
しかし今一つの楽曲も少なくなく、まだまだ物足りない内容である事は否定出来ません。
#54: MOTLEY CRUE 【SUPERSONIC AND DEMONIC RELICS】('99)
オリジナル・アルバム未収録ナンバーや未発表曲等、所謂「レア音源」をまとめたコンピレーション、'99年発表。
目玉はやはりデモ2曲を含む5曲の未発表曲でございましょう。
そのうち③『SINNERS & SAINTS [Demo]』と⑩『SO GOOD, SO BAD』はまあまあ、⑭『MOOD RING』等はお遊びトラック的なナンバー。
まあ熱心なファン向けアイテムでございますな。